太陽光を利用したレンジフードのシロッコファンのお掃除方法

【after】洗浄後のレンジフード

2年前に「太陽光を利用したレンジフードのフィルター掃除の方法」で黒いゴミ袋を使ったレンジフードのフィルター掃除の方法をご紹介いたしましたが、シロッコファンに触れていませんでしたので、今回は、その部分を中心にご説明いたします。

先ず、「過炭酸ナトリウム」「台所のせっけん(食器用洗剤)」「バケツ」を用意します。次に、真夏の照り付ける「強い日差し」が必要です。この掃除方法は、シロッコファンの油汚れをバケツで漬け置き洗いするだけなので、外出する前に準備して、帰宅後に水道水で洗い流すだけでお掃除が完了します。

今回は、シロッコファンだけでなく、白いゴミ袋(※)を使ったフィルター掃除、整流板の洗浄も同時に実施しました。化学合成洗剤を使わず、太陽光を利用しながらエコ洗剤の過炭酸ナトリウムや重曹、食器用洗剤だけで手間なくお掃除するエコロジーな方法なので、安全・安心です。

※今回は試しに白いゴミ袋で実施しましたが、夏の強い日差しであれば、黒いゴミ袋でなくても十分にお水が温まるので、洗浄効果に大差はありませんでした。

お掃除の手順
① バケツに水道水を10ℓ入れる
② 過炭酸ナトリウムをカップ半分(100cc)入れる
③ 食器用洗剤をカップ10分の1(20cc)入れる
④ シロッコファン、オイルドレンなどファン周辺の部品を漬け置きする
⑤ バケツを太陽光が良く当たる所に3時間以上(汚れがひどい場合は2日間)放置する
⑥ シロッコファンを取り出し、水道水で充分にすすぐ
⑦ 乾いたタオルでシロッコファンの水分を拭き取って完了!※過炭酸ナトリウムの水溶液は、アルカリ度が高く手が荒れやすいので、必ず手袋をしましょう。
※固着した油汚れは、「手作りスクレーパー」で除去してから漬け置きすると洗浄効果が高まります。
※シロッコファンの塗装が油汚れで緩んでいることが多く、剥げることがあります。
※アルミ製品は、過炭酸ナトリウムのアルカリに反応して黒ずむことがあります。

真夏の太陽を利用する理由

ベランダに真夏の太陽から降り注ぐ輻射熱(赤外線)をバケツやゴミ袋に入った水道水が吸収すると、50度以上に温まるからです。すると、温水で頑固な油汚れが緩み、熱で過炭酸ナトリウムの分解を効率よく進めて、アルカリと活性酸素の力で高い洗浄効果を発揮しながら、漬け置き洗いをすることがでます。

過炭酸ナトリウムを使う理由

過炭酸ナトリウムは、炭酸ナトリウムに過酸化水素を結合させてできたものです。炭酸ナトリウムは、石鹸の材料でもあり、自然界に存在する無機質です。また過炭酸ナトリウムは、酸素系漂白剤(※)の主成分で、漂白・除菌・脱臭に効果を発揮します。

過炭酸ナトリウムを40℃~50℃のお湯に溶かすと、アルカリ性で油汚れを強力に落とせる炭酸ナトリウムに分解され、同時に過酸化水素の分解が促進し、酸素の発泡作用により、本来の高い洗浄効果を発揮します。

また、過炭酸ナトリウム(PH10.5 )は、重曹(PH8.2 )よりアルカリ度が高く、洗浄効果が強いため、頑固な汚れが付着しているシロッコファンのお掃除に適しています。ただし、アルカリ濃度が高い分、アルミ部分がアルカリ焼けで黒ずむかもしれませんが、普段見えない箇所なので洗浄効果を優先して使用しました。

身近な製品として、食器洗い乾燥機の洗浄剤、洗濯用の酸素系漂白剤、オキシクリーン(OⅺClean)の主成分です。
※オキシクリーンには、過炭酸ナトリウムに炭酸ナトリウムが添加され、さらに米国向けは合成洗剤が配合されています。

台所のせっけん(食器用洗剤)を使う理由

台所のせっけん(食器用洗剤)の主成分である界面活性剤は、水と油の両方の性質をもっており、水や油の界面(表面のこと)に働きかけ、界面の性質を変えます。すると、本来混じり合わない水と油を混ぜ合わせることができ、白濁して乳化することで、汚れを引き離し、再汚染を防止します。つまり、過炭酸ナトリウムの効果を最大限に発揮するため、助剤として食器用洗剤を追加しました。

植物油(ひまわり油、ヤシ油)を原料にした台所用液体石けん
粘度があるのでキッチンスポンジで泡立て易く、食器洗い後は泡切れが良く、すすぎが簡単なので節水に繋がります。
☆無香料・無着色
☆手肌に優しいオレイン酸を配合
☆泡切れが良く、すすぎが簡単
【価格】税込580円
・成分:純石けん分(25%脂肪酸カリウム)
・液性:弱アルカリ
・容量:500mL
・ブランド:パックスナチュロン
界面活性剤の3つの力
① 汚れの奥まで入り込み引き離そうとする浸透作用
② 水と油を混じりやすくする乳化作用
③ 汚れを水に散らして再付着を防止する分散作用

お掃除の頻度

今回も自分で我が家のレンジフードを使って、自分でお掃除を実施しました。2年ぶりの掃除でしたが、普段から油料理が多く汚れが溜まりやすい使用環境ですが、スッキリと綺麗になりました。レンジフードの種類にもよりますが、1~2年に1回のペースで定期的にお掃除すると、キレイを維持できるのが判明しました。

レンジフードのお掃除は、とても煩雑なイメージがありますが、この方法は放置するだけの漬け置き洗いが基本で、手間いらずでエコロジーな掃除方法です。お掃除のプロに任せるほどでなく、DIYで解決できる汚れ具合であれば、実践する価値はあります!

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