エアコンの水漏れ原因とその解決方法

梅雨時に今年初めてエアコンのスイッチを入れたら、しばらく経ってから突然、エアコン本体(室内機)から水漏れが発生することがあります。その原因について、主な6事例と解決方法をご紹介いたします。ただし、エアコンの水漏れは、ひとつのパターンだけでなく、二つ以上の原因やこれ以外の原因(エアコンの傾き、配管の断熱不足、冷媒不足等)が組み合わさる場合もあり、一発で問題解決とならないときもありますが、対処方法のひとつとしてご参考にしていただければと思います。

1.ドレンホースの詰まり

エアコンの水漏れ原因の過半を占めるのドレンホースの詰まりです。ホコリや虫(コガネムシやゴキブリなど)がドレンホースを詰まらせ、ドレンパンから大量の水(1秒間に2~3滴)が溢れ出します。また、ドレンホースの先端に防虫キャップを取り付けた場合、虫の侵入を防ぐ網目状の部分にホコリやゴミが引っかかり、詰まりの原因となることもあります。レアケースですが、エアコンクリーニングを実施した後に水が溢れ出すこともあります。これは、エアコンクリーニングの際に熱交換器やドレンパンに付いた大量のホコリを高圧洗浄で流しますが、このホコリが塊となってドレンパンを詰まらせる場合があるからです。このドレンホースの詰まりが原因となった水漏れは、エアコンの背面付近や低くなった一定箇所から集中して流れ出すことが多いようです

〈解決方法〉→ ドレンホースの出口付近のゴミを取り除く。ドレンホースの中間部分で詰まっている場合は、掃除機で吸い出して取り除く方法(ドレンホースの出口に掃除機が水を吸わないようにガーゼを巻き、数秒吸引して、水が出てくるか確認しながら行ってください)も試してください。
※ “おそうじワーク” では、可能な限りドレンホースの詰まりを予防するため「サクションポンプ(水鉄砲のようなもので水とゴミ吸引)」で取り除く作業を行っています。

2.除湿運転が起因(湿度が高い梅雨時に発生)

除湿(ドライ)運転は、温度や風量の調整が制限されるので熱交換器の冷気を風に乗せてうまく放出できず、エアコン本体に冷気が留まってしまった結果、熱交換器やプラスチック樹脂が極度に冷やされたことで、結露した水が滴り落ちることがあります。冷房運転でも風量を弱(微風)にすると、同様の事象が起きることがあります。

パネルの表面に小さな水滴が広範囲に付着します。

〈解決方法〉→ 冷房運転で風量を自動に設定する(風が強くて寒い場合は、設定温度を高めにする)。

3.フィルターの汚れ

フィルターにホコリや油煙の汚れが溜まり表面を塞いでしまうと、吸気量が減るため、前述の“② 除湿運転が原因” と同様に室外機から送られる冷媒を熱交換器から風に乗せて放出できず、エアコン本体だけが過剰に冷やされ、プラスチック樹脂が結露してできた水滴が原因となる場合もあります。

〈解決方法〉→ フィルターを掃除する

4.ドレンホース内の排水の逆流

気密性の高い住宅の場合、冷房運転時に吸気口や窓を閉めたまま、キッチンのレンジフード(換気扇)のスイッチを入れたとたんに、ドレンホースを伝って外部に流れ出していた水が、唯一の吸気口と化したドレンホースを逆流してドレンパンから溢れ出す場合もあります。逆流しなくても、絶えずドレンホース内の水が室内側に吸い寄せられるため、排水不良の原因となることもあります。

〈解決方法〉→ 換気扇を入れる場合は、吸気口か窓を少し開ける

5.ルーバーの結露

エアコン本体からポタポタ落ちてくる水滴ではなく、エアコンから吹く風に乗って水が飛んでくる場合(数メートル飛びます)は、ルーバーの結露が原因かもしれません。ルーバーを下向きにすると、冷気が羽に集中して当たるので、結露が発生しやすくなります

〈解決方法〉→ ルーバーの向きを水平にして、冷気をスムーズに放出する

6.熱交換器の汚れ

エアコン内部の熱交換器(アルミフィン)がホコリや油煙で汚れがたまり目詰まり状態となると、フィルターの汚れと同様に排気量が極端に減少し、エアコン本体だけが過剰に冷やされ、プラスチック樹脂に結露した水滴が原因となる場合もあります。

〈解決方法〉→ この場合は、すぐに「エアコンクリーニング」を依頼しましょう。熱交換器はフィルターのように簡単にお掃除できません。無理すると故障の原因となることもあります。

なぜ、冷房や除湿運転で水が出てくるのでしょうか?

冷房運転は、部屋の温かい空気を熱交換器(アルミフィン)で冷やして冷風を部屋に送り込みます。この時、温かい空気の温度が下がると空気中に留められる水分量が少なくなるので、水滴となって出てきます。夏場に氷がいっぱい入ったガラスコップの外側に水滴が付く結露と同じ原理です。通常は、冷房時は、エアコンの本体側の熱交換器が冷やされ、結露した水が熱交換器を伝って下に流れ落ち、ドレンパンに溜まってから、ドレンホース内を通過して室外に排水されます。

【ドレンホースとは?】
ドレンホースは、室外機の近くにある、蛇腹のホースのことで、室内機から配管と一緒に出ているものと、室外機から出ている2本(ドレンホースがないタイプもあり)があり、室内機側は、冷房時の排水用で、室外機側は暖房時の排水用となります。室外機側は、冬場の暖房時は熱交換箇所が冷房時とは逆となり、室外機の熱交換器が冷やされるので、結露した水が霜や氷となり付着してしまいます。この霜や氷が熱交換効率を低下させるので、自動で行われる霜取り運転で溶けだした霜や氷が水となって流れ出したものなので、暖房時に室外機の下が水で濡れていても心配不要です。

―あとがき―
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