エアコンの標準使用期間10年と平均使用年数13.2年

〔13年前のエアコン(三菱電機・霧ヶ峰)もクリーニング後は、ピカピカになりました。〕

先日、23年前のエアコン2台に続いて、13年前のエアコン1台をエアコンクリーニングしてきましたが、お掃除後は、積年の汚れもスッキリとキレイになり、新品のように光り輝いていました。エアコンの設計上の標準使用期間(経済的耐用年数)は、どのメーカーも10年となっていますが、主に夏場の2ヶ月だけ運転するなど、稼働時間が短い場合、10年を超えてもまだまだ現役で頑張ってくれています。

エアコンの標準使用期間は10年

この標準使用期間は、税法上の減価償却の期間を定める法定耐用年数(家庭用エアコンは6年)とは異なり、運転時間や温湿度など、標準的な使用条件に基づく経年劣化に対して、製造した年から安全に支障なく使用できる標準的な期間のことです。

つまり、エアコンは、JISが定める標準的な使用条件のもと10年間使えるように各パーツの強度試験と耐久テストをもとに設計しています。そのため、各メーカーは、エアコンの補修用性能部品(製品の機能を維持する為に必要な部品)の保有期限は製造打切り後10年となっています。

【設計上の標準使用期間について】
設計上の標準使用期間とは、製造年を始期として使用環境、使用条件および使用頻度について標準的な数値などを基礎に、加速試験、耐久試験などの科学的見地から行われる試験を行って算定された数値に基づき、経年劣化による発火・けがなどにより安全上支障が生じるおそれが著しく少ないことを確認した時期までの期間です。

〔JIS(日本工業規格)〕
■規格番号:JISC9921-3(2009年適用)
■規格名称:ルームエアコンディショナの設計上の標準使用期間を設定するための標準使用条件
■標準使用条件(JISC9612を参考)
・室内設定温度:冷房時27℃/暖房時20℃
・室外設定温度:冷房時35℃/暖房時7℃
・使用日数(東京モデル):冷房112日間(6/2~9/21)、暖房169日間(10/28~4/14)
・使用時間:冷房9時間/日、暖房7時間/日
・1年間の使用時間:冷房1,008時間/年、暖房1,183時間/年
・住宅:木造平屋、南向き和室、居間
・部屋の広さ:製品能力に見合った広さの部屋(2.2kw→6畳、3.2kw→12畳、5.6kw→18畳

※ 設計上の標準使用期間は、無償保証期間(購入日から1年間。冷媒系統部分は5年間)とは異なります。また、一般的な故障を保証するものではありません。

出典:日本産業標準調査会(JISC)

ここで、注意したいのがエアコンクリーニングで故障した際の補償問題です。例えば、購入してから10年以上経過したエアコンのクリーニング作業中にルーバーが折れてしまった場合、補修用性能部品のメーカー供給が10年となっており、交換部品がありません。10年経過したエアコンは、保険会社の査定でほぼ価値が認められませんので、お客さまに十分な補償ができません。このような理由でトラブルを回避するため、一部の業者では、10年を経過したエアコンクリーニングを受注しないこともあるようです。

しかし、おそうじワーク では、10年以上経過したエアコンもクリーニングを実施していますが、慎重に丁寧に作業すれば、どのエアコンもキレイにピカピカになっています。しかしながら、これまでクリーニング後に動かなくなったことはありませんが、プラスチック部品は、紫外線と熱による経年劣化で折れやすくなるので、割れやカケが稀に発生します。この場合、お客さまのご了承のもと現場で修理させいただいております。

また、未だに遭遇していませんが、標準使用期間の10年をはるかに超えたエアコンは、コンセントの抜き差しで起きる突入電流(電気機器に電源を投入した瞬間に、定格電流よりも大きな電流が流れる現象)で基盤が焼けて破損することもあり、不可抗力となるため止むを得ずお客さまに故障リスクをご負担していただいております。

※ おそうじワーク では、最高5,000万円の損害賠償責任保険に加入していますが、製造から9年以上経過したエアコンは上述の理由から保証の対象外とさせていただいております。

エアコンの平均使用年数13.2年

ところで、各世帯が実際にエアコンを使用した平均使用年数を国の統計データー(消費動向調査)で調べた結果、13.2年となっており設計上の標準使用期間を超えて使用されていることが分かります。その理由として、買替え理由の65.3%が故障となっており、標準使用期間である10年経過後に故障などのトラブルが発生しやすく、上述の理由から修理もできないことからこのような寿命になっていると推察します。

また、普及率が92.2%、保有数量が2.82台となっていることから、全世帯では、理論上およそ5年に1台ほど購入している計算となるため、比較的に購入頻度の高い家電製品ともいえます。

【エアコンの平均使用年数】
平均使用年数:13.2年(ご参考:冷蔵庫12.9年、洗濯機10.2年、携帯電話4.3年)
買替え理由:故障65.3%、上位品目13.1%、住居変更5.8%、その他15.8%
普及率:92.2%(携帯電話95.8%)
保有数量:2.82台(携帯電話2.47台)
※2人以上の世帯当たり(2021年3月末)

出典:内閣府 経済社会総合研究所 景気統計部「消費動向調査(2021年3月実施分)」
URL:https://www.esri.cao.go.jp/jp/stat/shouhi/honbun202103.pdf

一度、ご家庭のエアコンの製造年を確認してみてはいかがでしょうか。予想以上に長期間使っているのに驚かれると思います。

製造年の確認方法について

・エアコンの製造年は、室内ユニットの底面に貼付されているシール部分に西暦で表示しています。

※ 水色部分に製造年が記載されています。

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